今月のMovie

(2004年 11月号)


 NHK BS2 毎週木曜 PM10〜11 
宮廷女官「チャングムの誓い」
    

フジテレビ 毎週木曜 PM10〜11
「大奥」〜第一章〜

    

16世紀初頭の朝鮮王朝。
母の遺志を継ぎ、宮廷料理人の頂点を目指すヒロイン、
チャングム。
宮廷内の権力争いに翻弄されつつも、やがて医学を学び、最後には王の主治医という地位に登りつめるサクセスストーリー。
実在の女性医師チャングム(長今)をモデルに、料理や健康に関する情報をおりまぜ、韓国では老若男女の幅広い支持を得て高い視聴率を獲得した話題作。

幕末、大奥の終末を描いた前作から時代をさかのぼり、江戸幕府二代将軍秀忠、三代将軍家光の御世に誕生した大奥の創成期を描く。
前半は、秀忠の御台所、お江与と、後に春日局となる家光の乳母おふくとの対立が見どころ。
哀しい半生を背負いながら、権力の頂点にのぼりつめていく春日局を、女優の松下由樹が熱演している。



偶然なのだろうが、日韓両国のドラマが同じ曜日、同じ時間帯で放映されている。
両方とも時代劇で、しかも、両方とも宮廷もの。
今のところ、第4話まで観たが、両方ともとってもおもしろい。
〈同時に見るのは、無理なので、一つは録画しておいて観る)

NHKが火付け役になった日本の「韓流」ブームは、すさまじいものがあるけど、
わたしは「冬ソナ」を観たっきり、ブームに乗ることができず、
ヨン様もチェ・ジウも記憶の彼方にいきそうになっていた時、
このドラマを観て、すごいと思った。
韓国ドラマって、男と女の恋愛ドロドロもんばっかりかと思ったら、
ちゃんとこういう正統派大河ドラマがあったのね。
でも、放送予定が全54回という数字を見る限り、ああやっぱり韓国という感じ。
とりあえず、当分の間は木曜のお楽しみが続くというわけだ。

無事に宮廷に上がれたミニ「チャングム」。
ただ今、孤軍奮闘で、がんばっている。とにかく、利発で賢くて、かわいい!
時に、その口の滑らかさが災いして、とんでもない事件になったりしてハラハラするけど、
両親をなくしても、お母さんの言葉を忘れず、目標に向かって突き進んでいくチャングム。
前回の女官の試験での質問に、あわやと思った時、きっぱり答えた時には、「かっこいいぞ!チャングム」と、
おもわず、オバサンは叫んでしまったのだよ。
こんなにかわいいチャングムも、どうやら子役は次回で終わってしまうみたい。もっと観たいよ〜。

さて、こちらの「大奥」
前作も、すごくよかったので、今度も期待大。
春日局が松下由樹と聞いたときは、ちょっと違うような気がしたのだが、
(だって、昔々大原麗子がやったとな)
なかなかどうして、迫力あって、いいじゃないですか。
家光の幼少時、竹千代役の子役もよかった。
実母なのに、次男の国松を溺愛し、何かにつけ疎んじられる竹千代。
とどめは「お前など生まねばよかった」  ガ〜ン。
幼い体に刃を突き立て自害しようとしたところを、おふくが見つけ「泣いてはなりませぬ」
兄弟で、政権争いは、どんな時代にあったんでしょね。(もしかして、今でも?)
高島礼子が額に青筋たてて熱演している竹千代の実母、お江与の方。
ドラマでは、おふくと敵対する小憎らしい役どころだが、
彼女も、おふくに負けず劣らずの哀しい半生なのだ。
だって、彼女は織田信長の妹お市の方の三女。(長女は淀君で有名ですけど)
政略結婚で、引っ付けられたり離されたりを繰り返して、ようやく徳川家の御台所におさまったわけだ。
一方、おふくは、織田信長を討った明智光秀の重臣を父に持つ身。
お江与にしてみれば、憎っくき仇というわけ。
そんなおふくをどうして、徳川家康が重用して乳母にしたのか?
実は、家光は家康とおふくとの間の子供だったという説もある。(そうすれば、話はすっきりする)
なぜ、藤田まことが家康で、渡辺いっけいが秀忠なのか考える暇もなく
前回のお話までで、みんなあっさり死んじゃった。

第二部では、瀬戸朝香のお万の方とか出てくるそうで、とっても楽しみ。